派遣法を批判するのは筋違いだよ。
派遣法それ自体は社会にとってプラス。例えば、
1)A会社は、今の業況から行って、人件費を10円しかかけられないとする。
今既に9円人件費がかかってるが、正社員を雇うと2円かかる。
でも1円で雇える派遣があれば、雇う。
→この時、会社にとって労働需要が満たせた上、本来なら仕事が無かった派遣社員も
仕事が得られた。
2)B会社は、今の業況から行って、人件費10円しかかけられないとする。
今すでに7円人件費がかかってて、日本で工場を作って労働者を雇うと5円は
かかってしまう。中国なら3円だとすると、中国で作るかってなるが、
派遣を使えば、日本でも3円でやれるとするなら、じゃあ日本でやるかとなる。
→この時、中国に行ってしまってたかもしれない労働需要は日本で満たされているので、
会社、労働者双方にとってプラス。
つまり、派遣法は、日本国内の労働需要にとってプラスにしか働かない。
この法律がなければ、仕事がまったくなかったかもしれない人が多くいるわけ。
問題は他のところにある。色々あるけど、最大の理由は、正社員の既得権益化。
例えば、優秀な派遣社員がいれば、会社だって正社員化させたいよ。
ただ、使えない正社員も含めクビにできないからそれがやりにくい。
結果、派遣社員がキャリアアップしていく門戸が閉ざされてしまっている。
→これも一つの背景として、労働改革(解雇しやすくする)の必要性がいわれていて、
アベノミクスでも期待されてたけど、実現は難しそうだ。
加えて残酷な事を言うならば、日本という先進国に生まれ育ったならば、
単純労働作業は最早発展途上国にアウトソースすべき、付加価値の低いものと認識した
上で、自分自身のスキルや知識を高度化し、差別化することを志向しなくてはいけないと思う。
→TVで出てくるワーキングプアはかなり極端な例だろう。麻生元首相の台詞じゃないけど、
「今まで何してたの?」って言われないように人生のどこかで努力しきゃいけない。
しなかったら惨めな状況に追い込まれるのは、派遣法の有無の問題じゃない。
寧ろ派遣法があったから派遣という仕事がまだ得られたともいえる。
返信する